パンと投資、ちょっと不思議な取り合わせですが、株主優待は個人投資家にとって生活を彩る「楽しみ」でもあります。
第一屋製パン(東証スタンダード)は2020年に廃止した優待を、2025年12月末の株主から再導入すると発表しました。100株以上で自社グループ製造の焼き菓子詰め合わせがもらえる仕組みです。
発表直後、株価は540円の壁を一気に突破し580円台へ急騰。
SNSでは「優待復活ありがとう!」と盛り上がる声。
今回は業績の現状やライバル比較、そして株価急騰の背景を初心者にもわかりやすく解説していきます。
- 第一屋製パンの株主優待の内容と背景
- 優待発表後に株価が急騰した理由
- 大手パンメーカーとの業績・財務比較
- 初心者がNISAで注意すべきポイント
- 筆者が18年投資して学んだ優待活用法
第一屋製パンの株主優待と株価急騰

株主優待の内容と復活の意味
2025年12月末基準で100株以上保有の株主に、焼き菓子詰め合わせを贈る優待が復活します。
発送は毎年3月下旬予定。再導入の狙いは株主増加と中長期保有の促進です。
生活に直結する優待は主婦層を中心に人気で、投資の入口としても魅力があります。

ポイントとしては3つ
・100株で優待対象(約5〜6万円投資)
・自社製品で日常に役立つ
・株主拡大策としての意味合い
低価格での優待は『楽しみ』ですが、あくまでも投資判断としては高値でエントリーすると痛い目をみることもあるので、きちんと見極めを。
株価が急騰した背景と投資家心理


発表直後、株価は540円の抵抗線を突破し580円台まで急騰しました。
出来高も急増し、短期資金が流入した形です。
市場は「優待=株主還元強化」と受け取り、需給が一気に改善しました。
こうした動きは材料株特有で、上がり過ぎた後に反落するケースも多いため注意が必要です。



株主優待の再導入の発表で需給が改善したみたい。
短期勢の過熱感には注意が必要だよね。
株主心理は優待に敏感。私は「株価急騰は一時的」と冷静に見ています。
業績とライバル企業との比較
2025年中間期の売上は140億円(+3.3%)でしたが、純利益はわずか0.7億円と前年から96%減。コスト増が響きました。
一方で山崎製パンは売上6,500億円・純利益229億円と圧倒的。非上場ですが敷島は売上1,700億円、フジパンは3,000億円規模です。
第一屋は小粒ですが自己資本比率54%と財務の堅さは評価できます。



小型株ゆえのリスクとチャンス。投資枠のごく一部で楽しむのが現実的です。
初心者がNISAで気をつけること
優待狙いでNISA枠を埋めると、後から「成長株を買えなくなった」と後悔する人が多いです。
第一屋は優待で魅力を増しましたが、収益性は低め。
少額で楽しみつつ、残り枠はETFや配当株など長期的に利益を伸ばす銘柄に振り分けるのが賢い戦略です。
- NISA枠は限られている
- 優待株は“調味料”のような存在
- メインは成長株やETFで
第一屋製パンの優待復活は朗報で、発表後の株価急騰がそれを証明しました。ただし業績は厳しく、長期的な収益力には課題があります。投資初心者は「優待に惹かれつつも、NISAの枠は成長性と配当性を重視して配分」するのが安心です。
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