株式分割とは？初心者向けにわかりやすく解説

2025年4月23日

「ユニクロの株って、買うのに460万円かかるの！？」

新NISAで投資デビューしたばかりの友人の驚き。投資を始めると自分が知っている企業の株式が気になるというのはあるあるですよね。
筆者自身も投資を始めた頃、任天堂の株式が最低投資額が300万前後で「買えるか〜」って心の中で突っ込んでいた頃を思い出します。

東京証券取引所がついに動いたという記事を見かけたので、株式分割についてまとめようかと。

2025年4月、東証はすべての上場企業に対して「最低投資金額を10万円程度に引き下げる」よう要請。個人投資家が日本株に参加しやすくなる環境が整いつつあります。（日経新聞より）

この記事では、株式分割の基本から東証の最新方針の狙い、今後の株価への影響までを徹底解説。貯金から投資へ踏み出したいあなたに、絶対読んでほしい内容です。

この記事で分かること

株式分割とは？

株式分割とは、1株を複数に分けて「見かけの株価を下げる」施策。
たとえば1株10万円の株を2株5万円に分けても、企業の価値は変わりません。
あくまでも目的は投資ハードルの引き下げです。

投資家の負担が軽くなる
最低投資額が下がることで、より多くの個人が株式にアクセス可能に。成長投資枠との相性もよく、株式分割は投資デビューのチャンスを広げてくれます。

投資単位の引き下げ効果
分割で1株の価格が下がれば、投資家の購入ハードルも下がります。「手が届く株」になることで、需要が高まり株価上昇につながるケースも。

企業の成長シグナルとしての効果
分割は「今後も成長が続く」と企業が自信を示すサイン。これが投資家にポジティブに受け止められ、買いが集まることがあります。

分割で必ず上がるわけではない
業績が伴わない企業では、分割後に株価が下がるケースも。たとえばNTTは分割後に減益見通しを出し、株価が下落しました。

※短期売りに注意
分割直後の急騰で短期利益確定売りが出やすくなります。特に個人株主比率が高い銘柄では注意が必要です。

アシックスの例（24年5月）

成功：アシックス
アシックスは分割＋配当上方修正を発表し株価21％上昇。

NTTの例（23年5月）

失敗：NTT
2023年5月にに分割を実施したNTTは、ゆっくりと下落。また、24年5月に減益を発表し株価が大きく下落しました。分割のタイミングと企業業績のバランスが重要です。

2025年4月、東証は全上場企業に「最低投資額を10万円程度に引き下げる」よう要請しました。背景には「貯蓄から投資へ」の流れと、個人の少額投資ニーズの高まりがあります。

実際、東証の調査では最も多かった希望投資額が「10万円」。
これに応える形での政策で、今後さらに株式分割の動きが広がると予想されます。

個人投資家を取り込みたい
分割によって個人投資家が参入しやすくなり、株主層が広がります。これは企業の資本政策としても重要な戦略です。

流動性の向上を狙う
株式の売買が活発になることで、価格が適正に評価されやすくなり、株主との対話も活性化します。

海外は「1株単位」が主流
アメリカやドイツでは1株単位で取引が可能。米アップル株は約2.8万円で買えるのに、日本ではファーストリテイリングに460万円が必要。ここに大きな壁があります。

日本市場の制度改革が進む可能性
東証は現行の単元株制度は維持しつつも、将来的な1株単位への移行も視野に。個人投資家が参加しやすい市場整備が進められています。

まとめ

株式分割は、初心者にもやさしい「投資ハードルを下げる施策」。東証の新方針により、今後さらに10万円程度で買える銘柄が増えそうです。分割の意味や企業の意図を理解することで、投資チャンスを見逃さない目を養いましょう。